diorama × COMPLEXBOOST “ZEN 一禅ー”
2024/1/11 – 1/28
COMPLEXBOOST(東京)
山梨にあるインテリア・アートギャラリー diorama と、東京中目黒のギャラリー COMPLEXBOOST による企画展。dioramaによる新たな解釈で “ZEN ―禅―”を表現したアート・インテリアを提案する展示に参加させていただきました。


《円相》no,9 2023 / 墓石の玉砂利、セメント、パネル / 550×550×45mm
“Enso” no,9 2023 / gravel for grave, cement, panel / 550×550×45mm






ARTISTS’ FAIR KYOTO
2024/3/1 – 3/3
京都新聞社ビル地下(京都)
京都新聞社ビル地下を会場に、石や絵の作品を組み合わせたインスタレーションを発表。
会場通路を挟んで両側に空間を展開した。

小谷元彦さんの推薦で出展させていただきました。
石は太古から沈黙を保ち、内側に記憶を宿す。森の深くまで分け入ると、なぜこれ程まで大きな石がここにあるのか、突然の出会いが謎に包まれることになる。その体験は芸術の素材を超え、自然の力や宇宙が存在する不思議に触れるようだ。山田愛は社寺建築専門の石材屋で生まれた。石は身近でありながら、特殊な物体だったのだろう。石から放たれるエネルギーのようなドローイングを描き続けるのは、彼女が石と交信を続ける術なのか。
ARTISTS’ FAIR KYOTO 推薦文 (小谷元彦)

Stones have kept their silence since ancient times, carrying memories inside. Sometimes, delving into the depths of a forest, a sudden encounter will be shrouded in mystery – why is such a large stone here? This experience transcends the material of art, as if to touch on the power of nature or the wonder that of space existing. Ai Yamada was born to a family stone business for temples and shrines. Stones were probably familiar, yet special objects for her. Perhaps she continues to make drawings like the energy released from stones, as a means to correspond with stones.
ARTISTS’ FAIR KYOTO recommendation from Motohiko Odani

《共振する身体》2024 / H2400×W1200mm / パネル、和紙、那智黒石、胡粉、他



わたしたちは、ひとつの空気の中にある。 壁で空間を仕切ることはできても、空気そのものに境界はない。無関係なものは、なにひとつなく、すべてのものは共振している。数多の生命体と意識が混在し、影響を与え合い、連鎖を続ける世界で、あなたはいま何を放ちますか。

《真鏡》 / 2024 / 2400×2400mm / 那智黒石
“Shinko” / 2024 / 2400×2400mm / Nachiguro stone



熊野古道で知られる聖地 那智で産出される「那智黒石」。その自然石をひとつずつ手で磨いた欠片を集めた作品。本作の制作は、70名もの方がワークショップとして石磨きに参加していただき、ひとつの景色をつくっています。一欠片を磨くのに、およそ1時間は要し、その時間は静かに自身を内観する時間でもある。磨いた人の心身の状態が石に反映されるため、真の姿を写す鏡のようだと思い《真鏡》と名し、ひとつの鏡に見立てている。

《円相》 / 2023 / 墓石の玉砂利、セメント、パネル
“Enso” / 2023 / Wood panel, cement, gravestone gravel




「ある街 chapter YAGI」ワークショップ・常設作品
京都府八木町の「ある街 chapter YAGI」に常設する作品制作のため、石拾いワークショップをしました。 いまは畑や民家があるこの辺りは川だったらしい。
ワークショップには子供から大人まで28名が参加。細かなルールはなく、「自分に素直になって、拾いたい石を拾うこと」それだけを伝えて、それぞれに拾い集めました。





そうして集まった石は、どれ一つ同じものはなく、拾う人の感性や心情が表れている。
すべてのものは、それぞれに輝く地点がある。
それぞれに光を放ち、ひとつの円となった石の景色が、星図のようで「Star chart」と名付けた。あとにつづく、(Arumachi, 14.11.2023)は、この星図を観測した場所と日にちを記している。作品は、「ある街」の常設作品として飾られています。



Star chart (Arumachi, 14.11.2023) / 2024 / ある街の石、セメント、パネル / 720×720×45mm
山田愛個展 「The body in the mind」
2024/5/18 – 6/1
LEAF MANIA yoyogi uehara(東京)
東京代々木上原の茶器ギャラリー leafmania tokyo にて、個展を開催。
お茶を飲む行為には、茶の風味を味わうだけでなく、体内や精神といった内的世界を感じる体験でもあるようで。 そうしたお茶の精神性と、私の描く世界観とが通ずるものがあり、展示させていただく運びとなりました。 本展では、2年半ぶりの新作を含むドローイング作品を発表。個展に合わせた茶会も開かれました。







宙空に立つ / 2024 / パネル、紙、下地材、チャコール
stand on the empty / 2024 / panel, paper, gesso, charcoal



Art Squiggle Yokohama 2024
やわらかな試行錯誤 — 芸術とわたしたちを感じる45日間 —
2024/7/19 – 9/1
山下ふ頭(横浜)

直径5mの円の中に無数の石が並ぶ、インスタレーション作品《流転する世界で》
お墓の聖地にあった玉砂利を、何度も洗い、汚れを拭い、並べる。ひとつとして同じものがない石が最も輝く場所に立ち、ひとつの大きな景色となる。その景色は、あらゆる生命体がそれぞれの役割を担い共存する世界の縮図にもみえる。
これらの石が見てきた何万年、何千万年と永い時の中で、この世に生を受けたものが、絶えず変化を続け、始まりと終わりを幾度も繰り返してきたのだとしたら……。そんな“流転する世界で”、私たちはどのように命を刻むのでしょうか。
観る人が、目の前の景色を通して、自分の心の模様を感じ、立ち位置を見つめ直すひとときになるように。


直径9m、高さ6mの筒状の空間。中には直径5mの円盤が浮かび、無数の石が円を描く。鑑賞者は作品の周りをぐるりと回ることができ、設置してあるベンチでゆっくり眺めることもできる。



《流転する世界で》 / 2024 / H250×W5000×D5000 / 墓石の玉砂利、寒水石、墨、etc.
“All is in flux” / 2024 / H250×W5000×D5000 / gravestone gravel, marble powder, japanese ink, etc.
アトリエでの制作過程から、会場での展示風景を記録した動画。(動画:Ryo Kawano)
会場での制作風景も写真で記録しました。(写真:Asuka Ito)
本作のインタビュー記事はこちら。




YOSHINO 20 ART FESTIVAL – Context of MIND TRAIL –
2024/10/12-11/4
吉野山(奈良県)
「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録20 周年を記念して、奈良県吉野町「YOSHINO 20 ARTFESTIVAL – Context of MIND TRAIL -」が開催。金峯山寺を中心に広がる門前町の情緒ある町並みを歩きながら、アート作品をレンズに吉野の歴史や文化を体感できる芸術祭。わたしは金峯山寺周辺の古民家を会場に、修験道にまつわる吉野と熊野石の石を用いたインスタレーションを展開しました。制作にあたり約1ヶ月吉野で滞在制作をしました。



なぜ人は山に入り、木や岩や滝などの自然を崇め、祈りを捧げてきたのだろうか。
わたしは、石を磨いて本来の美しさをとり戻すことや、石を在るべき処へ据えることを、制作の中心としている。
石に触れると、日常でしらずと纏ったなにかが拭われ、無色透明で歪みのない、“本来の地点”を感じられる。そして、その景色を共有するために制作しています。
本作では、修験道の根本道場「大峯奥駈道」の始点と終着点である二大霊地、吉野と熊野の石を山から拝借し、作品としています。清らかな心身を得ようとすることや、大切な人や世の中が安らかであるように祈ること。古来、人々がめざした清寧の地は、遥か遠くの秘境ではなく、わたしたちの内にあるのかもしれない。



《真鏡》 2024 / 3000×3000×250㎜ / 那智黒石
吉野からはじまる修験道の根本道場「大峯奥駈道」は、紀伊半島南東部の熊野まで繋がっている。本作では、熊野産の那智黒石を使用。およそ二千万年前に海底で微細な粒子が堆積し出来たこの石は、磨くと滑らかな漆黒の肌となり、やさしく光を放つ。
石は、真の姿を映す鏡のようだ。石を磨くと、手の動かし方や心の状態にあわせて石が磨く人の形となり、心身の有り様が映し出される。
それぞれの石は、144名と磨いたものであり、それらの欠片が集結し、大きな鏡のような、ひとつの景色となっている。作品の周りをゆっくり歩いたり、腰をかけて眺めながら、ささやかな光や音の変化を、そして自身の心の模様を感じてみてほしい。



京都のアトリエと吉野での滞在制作で石磨きのワークショップを開催し、144名の方にご参加いただきました。今後もこのプロジェクトは続けていきたいと思っています。



《清寧の地へ》2024 / 可変 / 吉野の苔石、土、水、鏡、吉野の音
「修験道」発祥の地、吉野。吉野の山奥で出逢った石は、その姿が見えなくなるほどに苔生していた。清らかな水や光、豊かな生態系が育まれた場所に長年佇んでいたから、これだけ苔や葉が石に根付いたのだろう。そんな植物や微生物のために自らの身を委ね、他と共生している石の姿は美しかった。
私たちの世界では、いつもどこかで、小さな争いから大きな争いが繰り返されている。苔生した石のように、他の存在を許し合い、静かで安らかな世でいられるならば。一人ひとりが、清寧の地へ歩みを進めらたなら、きっと景色は変わるはずだ。
※苔石には、木桶の水を柄杓ですくい、水をかけてあげることができます



本作の石は特別な許可を得て吉野から採取させていただきました。展示後は元あった川へお返ししました。